oldseaman’s diary

鑑賞したNet配信映画やドラマについて呟いています。

映画 マネー・ショートを呟く

 

★★★★☆

 

あらすじ無し。

Wowowで視聴。

ハリウッド製ノンフィクションの金融映画で展開が超高速の現代映画である。

展開が早すぎてオツムがついて行けないところもあった。

ワシは金融業界では働けない人なのだろう。

2008年にはじけたバブルは、リーマンブラザーズ破綻がきっかけで全世界で震撼

させたわけであるが、その原因となった不良債券を含んだ仕組み債がどのように

作られどのように監督官庁から見逃され、あのような惨事を招いたのかをスピード感

たっぷりに描いていく。

不勉強なワシはこの映画を見るまで仕組み債のことをよく知らなかったから得したのである。

当時ほんの一握りの人たちが近々にバブルがはじけると確信し行動を始める。

その見抜いた数名の行動を主軸にストーリーが進む。

 

リーマンショックではじけ飛んだ仕組み債は土地への信仰を利用した悪質な債権だったのだ。

こんなク○債権が売れたのは米国でも住宅神話が強く信じられているからである。

当時は誰もが安全資産としてとらえていた住宅仕組み債モーゲージ債)が裏でどんないかさまが行われていたか。

危険性を見抜いた人々はこの機会を利用していかに儲けていくのか、割とわかりやすく説明してくれるので少し賢くなれた。

サブプライムローンを組み込んだ仕組み債ってこんなに怖いものなのか。

債権や株などは銀行から勧められても買ってはいけないと言われるがまさにその通り。

ダメぜったい なのだ。

だが日本とは住宅ローンの仕組みが違うので理解し辛いところもある。

 

映画では銀行、証券会社、格付け会社、そして監督する国の監査機関など全てがフクザツに絡み合い破滅に向かって進んでいく。

しかし人間は欲深き生き物である。

この金融崩壊を見越した一部の勝ち組アメリカ人は日本で言うところのKYの人たちらしい。

己が信念と頭脳を信じて最終的に超巨額の金を手にするが、99.9%の人は奈落の底に突き落とされるわけで、その葛藤も描かれている。

ちなみに住宅ローンそのものはアメリカ型のノンリコースのほうが借り手には優しいので日本でもそうしてほしい。

のど元過ぎれば熱さ忘れる等のことわざがあるけれど、コロナによる経済対策でFRBがジャンク債の購入を行うそう。

こうして歴史は繰り返すのだな。

まあ、景気対策に無策の日本政府よりは全然ましではあるが。。

映画 Guilty(ギルティ)を呟く

 

★★★★☆

 

北欧原産(デンマーク)のなかなかお目にかかる機会の少ない映画であった。

本国では相当のヒット作だったとのこと。

いわゆるシチュエーションムービーで画面に映るのはほぼ一人、場所は警察の緊急コールセンターのみという設定だ。

何かの失敗をやらかしてコールセンターでのペナルティ勤務を命じられた刑事がひっきりなしに掛かってくる

しょうもない電話をさばいていくうちにとんでもない事件にぶち当たる。

それはどうやら誘拐されたらしい女性当人からの電話らしく、刑事は持てる想像力をフル回転させなんとか救いだす解決方法を探るのである。

電話だけの場面設定で刻々と状況が変わり事態が判明していく。

刑事が感じる焦りと無力感を緊迫感ある映像で描いていくのだ。

最後は驚く仕掛けもある。

映画の王道はアクションだけではないということを証明してくれる良作である。

主役が一人で演じきる演技力は素晴らしいものだ。

製作費は安いだろうが製作費と面白さは比例しない。

90分と比較的短い映画だが面白い。

あらすじはない、あしからず。

 

 

映画 七つの会議を呟く

 

★★★☆☆

 

池井戸潤原作、彼の得意な企業小説で映画は良くも悪くも破綻なく纏まっている。

落ちもまさにニッポンのザ・カイシャものならではの展開。

大作だから惜しみなく有名俳優を配していて贅沢な映画である。

野村萬歳の演技はワシにはカッコよく見えたがツマにはそうは映らなかったようだ。

歌舞伎っぽい芝居に見えるらしい。

池井戸先生の企業小説の舞台となる会社は、だいたい実在する会社をモデルにしているようだからモデルを推察するのも一興である。

今回のモデルは関西の国内大手電機メーカーだが、なんか現実でも普通に有りそうである。

 

あらすじ

厳しい販売目標達成ノルマ主義が常態化する大手電機メーカの販売子会社が舞台である。

その会社が開発製造した椅子のボルトが強度不足から破損するクレームがあることを

隠ぺいしている。

このボルトを使った椅子が新幹線のシートに採用されていることから隠ぺいに走る

会社であったが、一見ダメリーマンに見える主人公が社会人人生をかけて暴くために

奮闘するのだ。

社会正義か社畜精神か。

過去の様々な事件を絡めストーリーは進んでいくのである。

 

登場人物の感情の起伏が理解しやすい形で展開する。

ただ極めて日本的な決着のつき方のなので観た後すっきりしないから好き嫌いは

分かれそうである。

 

映画 グリーンブック

映画 グリーンブックを呟く

★★★★★

 

Netflixで視聴。

2019年度アカデミー賞で作品賞、助演男優賞脚本賞受賞とグレートな映画だ。

しかも実話ベースの映画なのだそうだ。

ワシも受賞は当然の良い映画だと素直に思う。

かなり昔、高名映画評論家が潜水艦ものに外れ無しとおっしゃっていたが、

個人的には人種差別ものも付け加えたいと思う。

こう言った映画は観る人の感情揺さぶり率が高いので外れが少ない。

観るべき1本としてお勧めである。

 

あらすじ

黒人ながら天才ピアニストと認められた男が護衛兼ドライバーとして

イタリア系アメリカ人を雇う。

この二人のアメリカ南部ピアノコンサートツアー中のエピソードを映画化した

ロードムービーだ。

ツアー中、アメリカ南部という黒人に対し厳しい環境で様々な困難に直面する二人が徐々に己をさらけ出しぶつかり合いながら友情が育まれていく。

ツアーで様々な妨害、嫌がらせなど起こるが二人で乗り超えつつ帰途につく。

しかし彼らに育まれた友情はその後も続いていくのであった。

この設定が凄い、これこそ実話ならではのだいご味である。

主役のイタリア系アメリカ人は学もない荒くれもの、しかし家族思いでまっすぐな

性格である。

ワシのあこがれのタイプの人である。

それにしても白人の人種に対する偏見は根深い。

1962年でもここまで酷いものであったとは驚きだ。

黒人女性科学者3人のNASAでの奮闘を描いた映画Dreamだとか、

黒人メイドの一生を描いたヘルプなどは同様の60~70年代の話だが、

女性だと更に差別は酷い。

ほぼ単一民族の日本人にはなかなか理解が及ばないが優越感という

奴はとても厄介なものだと思う。

ちなみに題名のグリーンブックはアメリカで黒人が宿泊できるホテルを紹介した

ガイドブックなのだそうだ。

 

観た映画を縁側で呟く

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はじめに

 

今日も疲れた。

そこそこ仕事も頑張ったし、

妻のご機嫌も取ったりした。

寝るまでになんか映画でも観るか。

リラックス出来る大切な憩いのひととき。

今日は水割りで。

何を観るかは決めていない。

さあて何にするかな、リモコンに手を伸ばす。

取り敢えずNetflixを開くが何を観るか検索している

うちに1時間近く経っていた。

明日も早起きしなくてはいけないな、

うーん、長い映画は無理だな、と諦める

なんてことがたまにある。

それも悪いことじゃあない。

しかし現代を生きる人たちにとって一番大事なのは時間だろう。

迷いなく目的に達することで色々スッキリすることもある。

だから何か参考になるものがあると助かる場合もあるが、見出しの評価点の星の数だけじゃ解らない。

ワシもその沼でもがいているがその場合、なにを参考にするか考えた。

助かるのは自分と似た感性の持ち主の感想じゃなかろうかと。

ちなみにワシは還暦を迎えたオヤジだ。

映画は大好物である。

世のオヤジ族はニッチでは無いが、オヤジで映画好きで寝る前に映画を観ることを好む人が多いかどうかはわからない。

だが同好の氏はいるはずだと信じている。

そんな方々に向けて小さなサポートが出来たら素敵だ。

それがこのブログを始めようと考えたきっかけだ。

勿論ワシの感想が全く自分の感性と合わない人の方が多いと思うがその辺はご理解いただきたい。

これからワシが観た映画の雑談を縁側で呟くように書き連ねる。 

これらは人生の黄昏を迎えた男の独自視点の記録である。

しかし今まで仕事以外で人が読むかもしれない文章を書いたことが無い。

面白くないかもしれないがよかったら見てくれ。

主にネットやTVで観た映画やドラマから適当に感想を書いている。、

観る映画に指向性は無いがSFものや戦争ものの比率が高い。

 

各映画に星印で独自指標を入れている。

★が多いほどワシにとっては良い映画だ。

あらすじ紹介は極力ネタばれしないよう気をつけるが、バレテしまうのも有る。

その際はネタばれと記載した。

各自鋭意気を付けて欲しい。

 

映画 シャボン玉を呟く

 

★★★★☆

 

心がほっこりする、ワシの期待値を上回ったので★4である。

ワシの場合、事前期待値<鑑賞後の評価になると映画の評価が高く変わる傾向が強い。

冷静な論評で星を決めている訳ではないのだ。

 

この映画序盤を観てすぐに昔TVで放映されていたアニメの日本昔話を連想した。

市原悦子が助演のばあちゃん役で出ているが、同時に作中のナレーションも行っているからだ。

あの方がゆっくりした口調でナレーションすると条件反射で固定イメージが浮かぶ。

知らない人はお母さんにでも聞いて欲しい。

このナレーションには意図的な配役のにおいを感じるがそれでよいと思う。

エンディングのカメラワークで、視聴者が次に起こることを連想しやすくして

くれるなど演出が心にくい。

 

あらすじ

不幸な生い立ちの青年はヤサグレていた。

映画のヤサグレ役の人はその後の展開で犯罪を犯す割合が高いのである。

そうした皆の期待を裏切らず彼は悪いことをする。

悪いことをした後、ヤサグレ青年は警察に捕まらないように山間を逃げ回る。

しかし原チャリでこけて怪我をしたばあちゃん(市原悦子)を見かけたため

不承不承助ける羽目になる。

彼は根っからの悪人ではないのだ。

ばあちゃん(市原悦子)を家に届け、そのお礼にと飯を御馳走になり

風呂を沸かされ布団をひかれ、

とても優しくされてしまい居心地が良くなったセーネンはなんとなく

ばあちゃん家に住み着くようになる。

ばあちゃんは近所の人に親戚の子だと紹介、そのおかげで暫くは食って寝るの

パラダイス生活を送っていたが、

ある日、ばあちゃんの知り合いの漁師に引き合わされ山での仕事を無理やりに

手伝わされる羽目になる。

この山仕事が激しく厳しいが漁師のじい様も厳しい人なので逃げることも出来ず

仕事を覚えていく。

漁師のじいちゃんは星一徹ばりにスパルタ指導するし、体格も良いので迫力満点である

ヤサグレセーネンでは逆らうことなぞできず悪態付きながらこき使われる。

その過程で山で生きる術を自然と体が覚えていくのであった。

山仕事から帰ってくると疲れきっており風呂入って、飯食って寝るという超規則正しい生活をおくるのであった。

山でじいちゃんの様々な話を聞くうち、徐々に青年の心に人間らしい感情が蘇っていく。

セーネンは生きるために必要な心や逃げないことの大切さを学んでいく。

そんな暮らしを続けていくうち、徐々に知り合いも増え村の雑事や祭りの手伝いをするようになっていった。

ある時村の大事な、「平家祭り」の手伝いをしていて、若く美しい女性と出会い淡い恋心が芽生える。

セーネンは日々の安定した暮らしや心の平穏を得て人間らしい心を取り戻していった。

だが、その若き女性が村に帰ってきた理由を知った時彼の心は大きく揺れ動く。

一大決心をしたセーネンはじいちゃん、ばあちゃんに今までの自分の行動や

犯罪のことを告白する。

そして祭りの当日ある行動を起こすのであった。

 

ストーリー自体は定食系で安定している。

こう言った映画に突拍子もないストーリー展開を求めるような人はヤサグレていると

思う。

普通の映画を身構えずに見られることが大切なのだ。