映画 七つの会議を呟く
★★★☆☆
池井戸潤原作、彼の得意な企業小説で映画は良くも悪くも破綻なく纏まっている。
落ちもまさにニッポンのザ・カイシャものならではの展開。
大作だから惜しみなく有名俳優を配していて贅沢な映画である。
野村萬歳の演技はワシにはカッコよく見えたがツマにはそうは映らなかったようだ。
歌舞伎っぽい芝居に見えるらしい。
池井戸先生の企業小説の舞台となる会社は、だいたい実在する会社をモデルにしているようだからモデルを推察するのも一興である。
今回のモデルは関西の国内大手電機メーカーだが、なんか現実でも普通に有りそうである。
あらすじ
厳しい販売目標達成ノルマ主義が常態化する大手電機メーカの販売子会社が舞台である。
その会社が開発製造した椅子のボルトが強度不足から破損するクレームがあることを
隠ぺいしている。
このボルトを使った椅子が新幹線のシートに採用されていることから隠ぺいに走る
会社であったが、一見ダメリーマンに見える主人公が社会人人生をかけて暴くために
奮闘するのだ。
社会正義か社畜精神か。
過去の様々な事件を絡めストーリーは進んでいくのである。
登場人物の感情の起伏が理解しやすい形で展開する。
ただ極めて日本的な決着のつき方のなので観た後すっきりしないから好き嫌いは
分かれそうである。